2023-12-22

日々の霊的栄養

体・頭・心にも毎日栄養を摂る必要なように、魂にも毎日栄養を摂る必要を感じるようになったのは「トーラーの内面性」とも呼ばれるハシディズムに6年前に出会い、人生の知恵として学び始めるようになってからです。

約3ヶ月前に日本に移り住むことになるまでの間にハシディズム関係の紙の本は約500冊までに膨れ上がっていました。そしてこのうち約400冊がハバド派ハシディズム関係のものでした。

日本に移り住むことを決めて迷ったのはこの本をどうするかでした。私にとっては日々の霊的栄養の元になっていたからです。日本での置き場や送料を考えると、これら全部を日本に送ることは非現実的で、約80冊を厳選して日本に送ることにし、残りはエルサレムでハバド派ハシディズム関係のロシア語の本の出版・販売を手掛ける会社をやっている親友のラビのところに泣く泣く預けることにしました。

この親友のところに一旦預けて、5回に分けて少しずつ送ってもらった約80冊の最後の便が少し前についに届きました(これらの本の一覧)。約80冊とはいえ、日本にそれも秋田の片田舎にこうした本がヘブライ語・英語・ロシア語・イディッシュ語と実際に並んでいるのを見るのは自分でも不思議な気分です(この投稿の写真はこれらの本の中でも特に大切なものを撮したものです)。そして本を実際に手に取らなくても、その存在だけでも毎日霊的栄養をもらっている感じすらします。

これらの本の中から日本の皆さんが読まれても理解でき、霊的栄養にもなると思われるものに、私自身今回は紙の本としてではなく電子版で済ませることにしたお勧めの本を追加した一覧も別のところに作ってあります(これらの本の一覧)。

両方の一覧でもその最後の方でご紹介しているスマートフォン用アプリケーションの中で、英語を読まれる日本の皆さんにも日々の霊的栄養の元として無料で利用してもらえるのが HayomDaily Torah Study の2つです。前者では Daily Dose が、後者では Hayom Yom が特にお勧めです。いずれもハバド派ハシディズムが教える人生の知恵を日替わりで伝えてくれるものです。

そして最後に、日々の霊的栄養の元として平日に愛用しているのがハシディズム音楽のスマートフォン用アプリケーション Jewish Music です。ハシディズム音楽は魂から出て魂に届くとも言われているように、知性を迂回して直接魂に響いてきます。

2023-12-15

ユダヤ流聖書注解

ユダヤ古典文献の中で日本だけでなく世界中でも一番有名なのはヘブライ語聖書(いわゆる「旧約」聖書)でしょう。特に、最初のモーセ五書(狭義の「トーラー」)は毎週月曜日・木曜日・土曜日(=安息日)の朝にシナゴーグで朗唱されるため、ユダヤ世界では祈祷書の次に親しまれているものです。

当然のことながら、モーセ五書の注解は中世から現代まで山程あり、原文ヘブライ語の一字一句がおそらく可能な限りあらゆる側面から調べられ解説し尽くされているようにすら思われます。

こうした万巻の注釈すべてを知るだけでなく、目を通すことすら少なくとも私には不可能ですが、これまで触れる機会のあったユダヤ流聖書注解の中でも特に感銘と刺激を受け続けているのがハシディズム流聖書注解、より正確にはハバド派ハシディズム流聖書注解です。

今から約6年前にエルサレムで「偶然」触れて深く感動したハバド派ハシディズムの教えをその1年後から約3年間エルサレムの学校で体系的に学ぶまでは、自分が何を知らないでいたのかという自体知らないでいたことに気付いて愕然としたことを今でも覚えています。その聖書注解も自分の無知の無知を知らされることになったひとつです。

ハシディズムの教えはトーラーの内面性とも呼ばれ、ハバド派ハシディズム流聖書注解を特徴づけるのも、字面の意味だけからは分からない隠された意味です。特に人間心理についての本当に深い洞察に溢れ、単に知的好奇心を満足させてくれるだけでなく、人生の知恵として普段の生活、特に思考と行動とにまで肯定的な影響を与えてくれるようなものです。

残念ながら、「ハシディズム」というだけで先入観から勝手なレッテル貼りをして食わず嫌いの人がユダヤ世界においても本当に多いこともその後身をもって知りました。かくいう私自身そうした1人でした。

私がエルサレムでハバド派ハシディズムの教え、特にその心理学を習った先生たちの先生であり、現代を代表するハバド派ラビの1人でもある Rabbi Yitzchak Ginsburgh は、ハシディズムが説く知恵はユダヤ人にだけでなく非ユダヤ人にも広める機が熟したことを力説して、この使命を果たすように自分の弟子たちにも勧めています。私が日本に移り住んで始めることにしたこの「ユダヤ流人生の知恵」もこの呼びかけに答えたものでもあります。ただし、いわゆる布教ではありません。闇を光に変えるという試みの一種というだけです。

この試みのひとつとしてこの師によるモーセ五書注解を1月から毎週1回ご紹介していくことにしました。お申し込みを含む詳細は講座のウェブページをご覧ください。

最後に、この師ではなく、ハシディズムの創始者とされるバアル・シェム・トヴの聖書注解の例を改めて簡単にご紹介します。これは少し前にもご紹介したことがあります。創世記に出てくるノアの方舟と洪水の話はおそらく皆さんも知っているはずです。この話はどう理解されていますか。そしてこの話から何を学べると思いますか。

バアル・シェム・トヴは以下のように教えています。方舟を意味するヘブライ語の単語 תיבה には文字という意味もあります。人生で遭遇する挑戦という「洪水」も「文字」つまりトーラーの教えを学ぶことで乗り切っていくことができるという教えです。これがトーラーの内面性です。

PS: つながる

2023-12-08

ユダヤ流肯定主義

皆さんは「ユダヤ」という言葉から何を連想されますか。世界各地に離散したユダヤ民族の辛い過去を連想し、この辛い過去からは否定的な思考・発言・行動をさらに連想される方もおられるかもしれません。

もちろんどんな社会集団にも否定的な人たちもいれば、肯定的な人たちもいます。しかし様々な社会集団を比較すれば、全体としての否定度・肯定度の違いが浮かび上がってくるはずです。

エルサレムの専門の学校で体系的に学び、今回日本に移り住むに当たって日本に携えてきて、日本にぜひ広めたいと思っているハシディズムの教えを特徴づけるのは究極の肯定主義です。

この教え自体もさることながら、それを体現した人たちに何人も出会い、その何人かとは今で交流を続けることで、その後ユダヤ流肯定主義、より正確にはハシディズム流肯定主義を私自身の普段の生活にも取り込むようにしています。

この肯定主義が具体的にどういう思考・発言・行動となって表れるのかを単なる頭だけの知識としてでなく人生の知恵として学んでもらえるように日本に皆さんにご紹介すべく、2024年1月10日水曜日から2024年2日28日水曜日までの全8回毎週水曜日の午後9時から10時半までオンライン(ズーム)で、その名も「ユダヤ流肯定主義」という講座を開講することにしました。

もっと具体的には以下が扱う予定のテーマの一部です。

  • 肯定性に焦点を当てる
  • 他人の良い所だけを見る
  • 他人を肯定的に解釈する
  • 他人の良い所を引き出す
  • 肯定性を選択する
  • 肯定的に考える
  • 否定性とは戦わない
  • 闇を蹴散らす代わりに光を当てる
  • 挫折か踏み台か
  • 障害か機会か

普段、特に否定思考の傾向があり、それによって結局は自分自身を一番苦しめていると自覚するようななっている方にはぜひ受講してもらいたいと思っています。定員に限りがありますので、興味がおありの方はあまり考えすぎずにぜひ行動に移してみてください。オンライン講座はまだエルサレムに住んでいる時に約2年間続けた毎回の授業は即興のユーモアと笑いが絶えません。この「伝統」は今回のこの講座でも続けます。

PS: 詳細・お申し込み