2024-08-23

トーラーの学びにおける第4の革命

* この投稿の主旨は、私がエルサレムで3年間ハシディズム(式心理学)を体系的に学んだ学校の校長で、私が直接教えを受けたラビたちの師でもある高名なハバド派ラビ Rabbi Yitzchak Ginsburgh の教えに基づくものです。

そもそも「トーラー」とは何なのかから話を始めましょう。一番狭い意味ではモーセ五書を、一番広い意味ではユダヤ教の教え全体を指します。例えばヘブライ語聖書を指す場合のように、全体両者の中間にあるいずれかの意味で使われることもあります。

こうした教えが現代日本に住む皆さんに一体どんな関係があると思われる方も少なくないかもしれません。当然とも言えるこの問に答えることになるのが、トーラーの学びにおける第4の革命ということになります。結論を先に一言で言うと、それがおおありなのです。なぜかということに興味をそそられた方は続きをお読みください。

第4の革命と言うからにはそれに先立つ3つの革命があったということになります。第1の革命はモーセ五書という形で文字にされて伝わってきたいわゆる「書紀律法」を補う形で口頭で伝わってきていたいわゆる「口伝律法」が文字化されたことです。第2の革命はトーラーを教えるが職業化したことです。第3の革命は今も進行中のもので、基本的な古典文献を除いては、伝統的には男性だけのものであったトーラーの学びの門戸が女性にも開放されるようになったことです。

そして今進行しつつあるのが第4の革命です。最初の3つの革命はユダヤ人だけに関わるものだったのに対して、この第4の革命ではトーラーの学びの門戸がユダヤ人以外にも開放されることになっただけでなく、そのためにユダヤ人は積極的に教えるべきだというものです。これはいわゆる宣教ではありません。

言ってみれば、私の直接の師たちの師のこの呼びかけに応える形で、「ユダヤ流人生の知恵」という名前の元に、日本の皆さんの人生も有意義なものにしてくれると確信した内容を講義・コーチングという形で伝えようとしています。

その門戸がユダヤ人以外にも開放されてしかるべしというトーラーの学びの中で中核をなしているのが、ハシディズムの教えです。これは口伝密教と言うこともでき、トーラーの教えの中で最も深遠な部分です。ただし、その性質上、ユダヤ人の間でもこれまではごく少数の人たちだけが、自分の師から口頭で教えを受けるということしかできない状況でした。したがって、トーラーを学ぶユダヤ人の間ですらハシディズムの学びが一般化しているとは言えない残念な状況が続いています。

それなのに、日本の皆さんにこうした言ってみれば「閉ざされた」教えをどうしてもお伝えしたいと強く願うようになったのは、まずは何より私自身がこの教えに触れることで革命的な変化を起こしたからです。もっと具体的に言えば、本当の自分を取り戻し、それによって意識の状態が高まり、さらには人生がこれまでとは比べ物にならないくらい喜びに溢れた有意義なものになりました。

ハシディズムは「トーラーの内面性」とも呼ばれています。例えば、トーラーの一番狭い意味であるモーセ五書を字面の意味で捉える代わりに、人間心理についての教えとして「翻訳」しているのです。この「翻訳」によって、トーラーの教えが普段の生活に応用できるようになります。これによって、トーラーの教えに生命力が与えられ、さらにはこの生命力によって、トーラーの教えが生きた人生の知恵として突然輝き出すようになるのです。

最後に、創世記の文章を「トーラーの内面性」に「翻訳」した例として、同じ Rabbi Yitzchak Ginsburgh による注解をご紹介してみます。

創世記を実際に読まれたことがない方でも、アブラハムという名前ぐらいは聞かれたことがあるはずです。ユダヤ民族の開祖とされている人物です。単純に考えると奇妙なことに、このアブラハムの人生についての詳しい記述が初めて出てくるのは、当時はまだアブラムと呼ばれていたアブラハムが75歳になった時でした。

創世記12章1節にはヘブライ語原文では לֶךְ־לְךָ֛ מֵֽאַרְצְךָ֥ וּמִמּֽוֹלַדְתְּךָ֖ וּמִבֵּ֣ית אָבִ֑יךָ אֶל־הָאָ֖רֶץ אֲשֶׁ֥ר אַרְאֶֽךָּ とあります。聖書協会共同訳では、「あなたは生まれた地と親族、父の家を離れ、私が示す地に行きなさい。」となっています。これを逐語訳すれば、「あなた自身に行きなさい、あなたの地から、あなたの生まれ故郷から、あなたの父の家から、わたしが示す地へ。」となります。字面の意味だけを考えて読めば、深く考えることもなく、読み流してしまうことになるでしょう。

逐語訳に従って、「トーラーの内面性」に「翻訳」してみると、以下のようになります。

  • あなた自身に行く: 本当の自分を見つける
  • (そしてそのためには以下から離れる)
  • あなたの地: 世俗的なこと(への関心)、つまり物欲
  • あなたの生まれ故郷: 生まれた時から慣れ親しみ習慣化してしまった結果、無意識にやってしまうということ、つまり一種のぬるま湯
  • あなたの父の家: (父とは知恵を表わす) -> 悪の知恵、つまり悪の性癖
  • (そして以下に行く)
  • わたしが示す地: 本当の霊性

つまり、魂という本当の自分を取り戻すためには、物欲を捨て、自分を世間のぬるま湯からあえて引きずり出し、悪の性癖を克服する必要があるということになります。どうでしょうか。こうなると、字面の意味だけからは創造もつかないような隠された深い意味があぶり出されてくるのを感じられるのではないでしょうか。そして「翻訳」されたこの教えだと、現代日本に生きる皆さんにとっても大きな関連性があるということにもなるはずです。

それでは具体的にはどうやって本当の自分を取り戻し、意識のレベルを高める、それによって有意義な人生にしていくのかということは講座とコーチングで詳しくお伝えしています。

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